不動産など大きな財産についてだけ相続人を決めている遺言書は珍しくありませんが、逆に争いの原因となるのがこのケースで、注意が必要です。
相続人は兄弟姉妹4人で、母親はすでに亡くなっています。
今回、父親が亡くなり、遺言書が出てきたのですが、土地と家を長男に相続させるというものでした。
他に、、マンションや預貯金、株券などがあります。
まず、父親は長男に土地と家だけを相続させたいのか、相続人全員で分割した相続分にプラスして土地と家を与えたいのかもわかりません。
遺言では、全財産を記載するか、財産目録を作成し、各相続人に具体的に相続させるものを指定しておくべきです。
このケースでは、長男が遺贈を承認した場合、それ以外の財産について相続人全員で分割協議を行います。このときには、長男が受けた財産は特別受益として計算されます。
また、長男が遺贈を放棄した場合は、すべての財産について相続人全員で遺産分割協議を行うことになります。
合意に至らない場合は、家庭裁判所での調停、審判へと進むことになります。
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松風 (水曜日, 14 1月 2015 14:47)
遺言書の知識が中途半端だと後々問題が起きますね。
知識がないと軽く考えてしまいます。
それで残された家族が嫌な思いをしたのでは、死んでも死に切れません。
ka-ba (水曜日, 14 1月 2015 17:55)
松風様、コメントありがとうございます。
私の知り合いの方も、同居している娘に土地、建物を相続させると公正証書遺言を書いていることがわかり、他の財産についてもどうするか確認し、作り直すといわれていました。